2005年09月02日
孤独の肖像
命の道行きが決まって
この先どうやって 取り繕うか
先の見えない不安に
胸が押し潰されそうになるが
眉間に寄せる 光の渦
星の流れを読み取って
この身を
何処へ運ぼうというのだろうか
水中に潜って
聞かなくていい貝殻の底を破る
筒抜けになった
別の世界を眺めてみても
水面に口を開いた鯉が
弄ばれて 息が苦しくなる
将来についてなんて
考えることさえ 運命を縮めるようで
祈りのかたちが
無数に細工されて
わたし以外の顔が見えるという
神に仕組まれた
孤独の肖像を
描いてゆくしかない